平成30年1月1日第88号共生
発行所 社会福祉法人
山梨県障害者福祉協会
発行責任者 竹内正直
事務所 甲府市北新一丁目2-12
(山梨県福祉プラザ1階)
電話 : 055-252-0100戟@ファックス : 055-251-3344
E-mail : info@sanshoukyou.net
URL : http://www.sanshoukyou.net/
この広報紙は、一部共同募金の配分金によって発行されています。
年頭のご挨拶
山梨県知事 後藤 齊 ごとう ひとし
新年明けましておめでとうございます。日頃より、竹内理事長をはじめ会員の皆様方には、本県の障害者福祉行政の推進に御理解と御協力をいただき、深く感謝申し上げます。
さて、障害者の自立と社会参加については、基本原則を定めた障害者基本法の改正や障害者差別解消法の制定などを経て、障害者の権利に関する条約が批准されるなど、様々な改革が進められております。
本県におきましても、障害のある人もない人も分け隔てなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら生活する共生社会の実現を目標に、「障害者幸住条例」に基づき、具体的な取り組みとして、県と事業者に対する、不当な差別的取り扱いの禁止や合理的な配慮の提供、障害を理由とする差別に関する相談体制の整備などを規定し、障害者差別地域相談員を配置するなど、差別の解消のための取り組みを精力的に進めているところです。
また、障害のある人に配慮のある事業所の登録制度を創設し、昨年末現在、463事業所にご登録いただいているところであり、障害者雇用やバリアフリー、従業員教育など様々な取り組みが進んできております。
さらに、本年4月から本格的に施行される改正障害者総合支援法を踏まえ、障害のある人が望む地域生活の実現に向けた具体的な取り組みとともに、今後の本県の障害者施策の目標を定めた「やまなし障害者プラン2018」の策定を関係者の皆様の声をいただきながら、鋭意進めているところです。
今後ともこれらの取り組みを通じて、従来にも増して障害福祉施策を推進して参りますので、一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
結びに、新たな年が会員の皆様と御家族の皆様にとりまして、幸多きものになりますよう、心から祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。
身を切って生きる
社会福祉法人山梨県障害者福祉協会 理事長 山梨県障害者福祉ふれあい会議 会長 竹内 正直 たけうち まさなお
明けましておめでとうございます。初日の出 波を離るゝ 日の雫 未知 人は、改年の年初に何を志すか。
人は、この日を期して自らの生き方を問い、志す方向を見定め確かめてはいないだろうか。そして、その志を高く涵養やしない磨き上げていく覚悟を堅くしてはいないだろうか。
心改まる時、人はきっと過ぎし若い日に、思い遺したことを成し遂げる決意を強いられる筈です。ここを外すと、一年の計は生まれて来ない、創ることはできないのではないかと思われます。
上掲の俳人・未知の句は、再びは無いこの年の瞬刻の、初日の出が波を離れる折りの、身を切って日の雫を落としながら立ち昇っていく潔さを表現していますが、人が不退転の決意をするときの凄まじい姿が表徴されています。
ことしも年初の志を信念として、身を切って生きることとしたいと心に誓っています。
第28回障害者の主張大会盛況
12月7日(木)、山梨県防災新館にて「第28回障害者の主張大会」が開催されました。
今回は9名の主張発表があり、どの主張も参加者180人が皆、心打たれる素晴らしい発表でした。結果は次の通りです。
【最優秀賞】小林俊介 こばやし しゅんすけ
【優秀賞】田中千晶 たなか ちあき
【特別賞】穗阪和宏 ほさか かずひろ 服部善光 はっとり よしみつ 齊藤未来 さいとう みく 秋山隆晴 あきやま たかはる
【努力賞】中野美佐子 なかの みさこ 柳場満子 やなぎば みつこ 小林浩太朗 こばやし こうたろう
作文をご覧になりたい方は当協会までお問い合わせください。( ※障害者の主張大会は毎年、障害者週間中に開催をしています。)
「一筆(ひとふで)の主張」主張大会では障害がある方の日頃の思いや夢や希望を主張発表していただいておりますが、昨年度から主張作文とは別に『一筆(ひとふで)の主張』と題し、詩・川柳の作品募集をしています。
今年度は、87点の作品が寄せられ、これらの中から入選10点(詩5点、川柳5点)が選ばれました。
(全作品の掲載冊子が大会当日、参加者の皆さんに配布されました。当協会ホームページでも全作品がご覧になれます。)
<詩の部>
入選1位「時間割」 穴水公一 あなみず こういち
入選2位「バリアフリーの道程」栂江奈津夫 つがえ なつお
入選3位「かざらない言葉」 田中つぐみ たなか
入選4位「花」 となりのトトロ
入選5位「歩きながら残された年月を思う」 田中哲也 たなか てつや
<川柳の部>
入選1位「にんげんに 生まれた朝に ありがとう」 パセリ
入選2位「口づさむ 歌がふるさと つれてくる」 一ノ瀬清子 いちのせ きよこ
入選3位「百聞は 一触にしかず 彫刻展」 埜村和美 のむら かずみ
入選4位「あとちょっと 近くて遠い ティッシュ箱」 片平徳男 かたひら のりお
入選5位「謙虚にと言う人ほどの傲慢さ」 榊原佳美子 さかきばら かみこ
(最優秀賞受賞作文)差別をしないということ
小林俊介 こばやし しゅんすけ
未だに障がい者は、多くの健常者から避けられる存在です。障がい者に対する「偏見」というものが避けられ続けている原因ではないでしょうか。
想像してみてください。日本の映画やドラマのエキストラに障がい者って出演していますか。近年は少しずつ見かけるようにもなりましたが、まだ多くの作品で障がい者のエキストラは見かけません。
障がい者がエキストラで出演することは、障がい者が主役のドラマや映画とは訳が違います。日本を代表する怪獣映画の『ゴジラ』、ゴジラが街に現れた時、逃げ惑う人々の中に障がい者はいますか。私は見たことがありません。
更には、バラエティ番組や報道番組などの街頭インタビューで、障がい者に聞いているところをほとんど見かけたことがありません。
ただ、ファンタジー映画やSF映画などに障がい者が出てこないのは良いのかも知れません。その作者が障がい者のいないファンタジーな世界を描きたいのならば・・ですが。しかし、リアルな世界を描いている作品のエキストラに障がい者がいないのは、おかしくありませんか。現実には我々障がい者も生きています。生活しています。その我々を無いものとしているのです。
それはやはり偏見や差別があるからではないでしょうか。
偏見を持たないで欲しい、差別をしないで欲しいというのは、どんな障がい者も感じていることです。しかし、差別をしないとはどういうことなのか、これに答えはないと思います。
というのも例えば、行列の出来るお店に障がい者が並んでいたとします。すると前に並んでいた健常者の方が順番を譲ってくれました。
この時、ありがとうございますと素直に順番を譲ってもらう障がい者もいれば、障がい者だからと言って気を使わないで下さいと、遠慮する障がい者もいます。
つまり障がい者といっても、その接し方を差別だと感じる方もいれば、差別なく接してくれて嬉しいと感じる方もいます。これは健常者も同じことです。同じ接し方をAさんとBさんにした時に、必ずしもお互いが嬉しいと感じることはありませんよね。
障がい者も健常者も同じ、感じ方は人それぞれ十人十色です。あなたにとっての「差別をしない」が正解です。障がい者だろうと健常者だろうと、相手のことをどれだけ思いやり接するか、これが、差別をしないということだと思います。
私はありがたいことに、幼い頃からとても思いやりのある方々に囲まれて生活をしてきました。
家族、親戚、保育園、小学校中学校、高校の先生方、同級生、友達、その他にも大人になってから関わらせて頂いている方々、私のことを理解してくれていて、本当に思いやりのある方々です。こんな素敵な方々に囲まれた環境で育ってきたから、今の自分があります。
差別をされたなどと一度も感じたことはありません。みなさんもこれを機に周りの方、障がい者健常者関係なく、今一度相手の気持ちを考え、思いやりを持って接してみてください。相手に直接どう思っているか聞くのも良いかも知れません。
今まで自分の考えだけで行動していたのが、新しい考え方を知ることにより、自分の生きてきた世界が広がるかも知れません。もちろん、最終的には相手を思いやるということを意識することなく、自然と思いやりを持って接するようになれるのが理想だと思います。
全国障害者スポーツ大会 愛顔 えがお をつなぐえひめ大会
第17回全国障害者スポーツ大会が「君は風 いしづちを駆け瀬戸に舞え」のスローガンのもと、10月28日(土)から30日(月)の3日間、愛媛県で開催されました。
大会期間中は台風により、一部の競技が中止になりましたが、選手は持てる力を出し切り、金メダル4個、銀メダル4個、銅メダル2個を獲得しました。
来年の開催地は福井県に決定しています。
県民の日協賛事業 ふれあいマーケット・ふれあい芸能まつり 開催
今年も、県民の日恒例の「ふれあいマーケット」が11月18日(土)、19(日)の2日間、21団体179名が参加し、小瀬スポーツ公園にて開催されました。
1日目の雨の予報は外れ出展者は助かりましたが、かなりの冷え込みで来場者は皆肩をすくめ震えながら温かい食べ物を求めていました。
2日目の「ふれあい芸能まつり」は、晴天に恵まれ、日差しいっぱいの中で43名の『天真爛漫』の太鼓が響き渡りました。
障害者週間普及・啓発キャンペーンを実施
毎年、障害者週間の初日に行っている街頭キャンペーンですが、今年は12月3日が日曜であったため、4日(月)早朝に実施されました。
山梨県ほか、障害者福祉ふれあい会議や障害者福祉協会など26関係団体から44名の協力で、JR甲府駅の利用客らに障害者への理解普及のチラシと啓発物品1,000部を配布しました。
すばらしい配偶者を得るために「第44回 ジャンボひまわりの集い」
未婚の障害者の“出会いの場”として開かれる「ジャンボひまわりの集い」が、今年度は次のとおり開催されます。
主催 山梨県
日時 平成30年3月10日(土) 午前10時〜午後4時
会場 山梨県立図書館 1階 イベントスペース西
参加費 3,000円
※参加には申込が必要です。お問い合わせは当協会まで。(電話 055-252-0100)
障害者スポーツ初級指導員養成講習会のお知らせ
目的 障害者の健康の維持増進、精神面の強化を図るうえで、スポーツは欠くことのできない活動の一つになっている。
このため、障害者スポーツの適切な指導方法を研究し、障害者スポーツに習熟した指導員等育成を図り、もって障害者スポーツの振興に寄与することを目的とする。
期日 平成30年2月3日(土)・10日(土)・17日(土)・24日(土)
会場 県立福祉プラザ・県立かえで支援学校・小瀬スポーツ公園
講習内容 各障害者の理解・障害者スポーツ講義・実習他(全18時間)
受講対象者 平成29年4月1日現在18歳以上で、障害者スポーツの振興に貢献する意欲のある者 (全日程の受講ができる者に限る)
定員 30名程度
テキスト代 ※2,500円(講習会当日の受付時に徴収します)
【障害者スポーツ指導教本(初級・中級)〈改訂版〉株式会社ぎょうせい】
申込方法 所定の申込書により「山梨県障害者スポーツ協会」まで、FAXまたはメールにて。
(申込書は当協会HPからダウンロードできます。)
申込締切 平成30年1月19日(金)
〒400-0005 甲府市北新1-2-12 県福祉プラザ 1階
山梨県障害者スポーツ協会(TEL055-252-0100 FAX055-251-3344)E-mail : kita@sanshoukyou.net
障害者ITサポートセンターからのお知らせ
山梨県障害者ITサポートセンターでは、障害のある方のパソコン利用を支援します。
毎月開催している「障害者パソコン教室」やご自宅で支援を受けられる「パソコンボランティア派遣」、パソコンを無料でお渡しする「リユースパソコン」など、一人一人に合わせたサポートをします。
その他、パソコンに関する相談、お問合せは担当まで。(電話 055-252-0100)
協会の賛助会員を募集
協会の自主事業などの実施に伴う財源確保のため、法人・個人を対象に賛助会員を募集していますが、これまでの取り組みで様々な団体、個人から賛助会の趣旨にご賛同いただき、法人・個人合わせて会員数32(平成29年12月現在)となりました。
この紙面を借りてお礼申し上げます。会員からの浄財は障害者福祉の向上に活用させていただいております。また、今後も会員獲得に向けPRを展開してまいりますが、皆さんのご協力をよろしくお願いします。
【賛助会員の入会案内】 賛助会員の会費は、次のとおりです。
(1) 法人及び団体会員 1口以上(1口年間10,000円)
(2) 個人会員1口以上(1口年間2,000円)
※ 詳細については協会までお問い合わせください。
山梨県障害者権利擁護センター
障害者の虐待に関する相談・問い合わせ火曜日から土曜日 午前8時30分から午後5時15分まで(時間外は携帯に転送)
電話055-225-3733
FAX055-251-3344
結婚相談について
山梨県内に在住の障害者のかたを対象に、山梨県から委託を受けて進めている県下唯一の結婚相談事業です。
専用の相談室を用意しております。お気軽にお電話下さい。
電話055-252-0100
障害者110番
障害者・家族・関係者の相談に応じます。
火曜日から土曜日 午前9時から午後4時
弁護士無料相談(要予約)
毎月第3火曜日の午後1時30分から4時30分
電話055-254-6266
FAX055-251-3344
編集委員会
委員 田端 康三(手をつなぐ育成会)
委員 原 庚徳(山身連)
委員 広瀬 清敏(山視協)
委員 川ア 博史(精家連)
事務局 橋 充幸(山障協)
印刷所 (有)藤屋紙工
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